透析を受けている方へ
現在日本の透析患者数は年間1万人ずつ増加しています。
甲斐市でも人口から計算するとおよそ数年後には数十人の規模で透析患者さんが増加すると思われます。
さて、透析患者さんの健康を考える時、心臓病、脳血管疾患のリスクが高いことは皆さんもよくご承知と思います。 また、透析を受けている患者さんも癌にならないわけではありません。 頻度としては消化器系の癌が一番多いのですが、透析患者さん特有の癌も存在します。 それは腎癌です。
腎癌は10年以上透析を受けている患者さんでは、一般の人に比べて数十倍高い頻度でおきるとされています。 このため早期発見早期治療が一番の対策です。 原因は分かっていませんが、尿毒素などが腎臓に腎のう胞ができやすい状態を作り、この腎のう胞から癌が発生するといわれています。 透析導入後10年で90%の人に腎のう胞が存在するといわれています。
腎ガンは10年以上透析を受けている患者さんでは、一般の人に比べやや高い頻度で起きると言われています。原因ははっきりしていませんが、透析導入から10年で90%の人に腎のう胞(内に水がたまった風船のようなものができる)が存在すると言われ、その一部が癌に移行するといわれています。しかし、早期発見早期治療により予後は比較的良いとされています。
腎癌の予防には、年1回くらいのエコー(超音波)検査とCTが有効です。 どちらの検査も一長一短がありますので、どちらも検査をすることで発見率をあげることが可能です。長期にわたり透析を受けていらっしゃる方でCT検査をご希望の方は以下の欄に明記してください。また当クリニックにてエコー検査を効率よく行うシステムを検討中です。
院長 原口和貴 |