2019年12月13日
2019年も慌ただしく過ぎようとしています。
今年一年減量を目標にされていた方も多いと思います。成果は如何でしたか?
今日はダイエットの話です。まず糖尿病の方は肥満のある合は糖尿病治療のためにも体重減少が望ましいと言われています。でも下の図1の「健康人の体格(BMI)と疾患との関係」のグラフをご覧ください。低すぎる体重はかえって良くありません。血糖コントロールを容易にするためにもBMIは25以下を推奨しますが健康に過ごすための体重は必ずしも狭い範囲のものではありません。体重だけではなくて筋肉が大切です。痩せていても筋肉が少なければ隠れ肥満です。太っていても筋肉がついていれば若いうちは健康に過ごせますが、高齢になって筋肉が減ってくるとただの肥満になります。
適正体重にとはげに難しきもの也

上のグラフは日本人の食事摂取基準策定検討会報告書より改変しました。日本における7つの研究をまとめて解析した結果で対象者数は健常人で男性162092人、女性191330人で平均観察期間12.5年に及びます。まとめると最も死亡率が低い BMIは男女ともに18〜49 才で18.5〜24.9、50〜69才では 20.0〜24.9、70才以上では22.5〜27.4となっています。(なお糖尿病患者だけで同様の大規模な研究は見当たらないようです)
年齢が上がってから無理にダイエットする必要はあまり無さそうですね。
自分の食べたカロリーを過小評価していませんか?
2019年12月23日
ダイエットしたのになかなか痩せなかった方へ!
「あんなに食事を減らしたのにどうして!!??という切実な疑問をお持ちの方への質問です。
「あなたは自分で食べた食品を忘れていませんか?」
人は食べたものを忘れる動物です。
図1は●の第3者が記録してくれた食事量と
○の自分で思い出した食事量を比較したものです。
グラフでは二重標識法という正確な測定をして計算した食事量を100%として表しています。 自分で思い出すカロリー摂取量はほとんど常に実際より低いことがわかります。よく見ると肥満傾向の人の方が自分の食事量を少なめに申告していますね。

ではどんな食品を忘れやすいか(過少申告しているか)と言いうとフィンランドの研究ではケーキビスケット48%、おかずなどに含まれる野菜40%、果物27%、デザート20%、果物ジュース17%です。都合の悪い食品は食べなかったことにしてしまいたいという心理が働くようですね。
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